「勉強時間が足りない」。働きながら電験2種を目指す人なら、全員がぶつかる悩みだと思います。私も例外ではありませんでした。フルタイムの仕事と子育てをしながら、12年間受験を続けた私の「勉強時間の作り方」を、今日はそのまま公開します。きれいなノウハウではなく、試行錯誤の跡がそのまま残った記録です。

時間は「見つける」ものではなく「ひねり出す」ものでした

電験2種の勉強を始めた頃、私は「どこかにまとまった勉強時間があるはず」と思っていました。結論から言うと、そんなものはどこにもありませんでした。仕事があり、家族との時間があり、家事がある。残ったスキマをかき集めて、ようやく机に向かえる。それが働く受験者の現実だと思います。

この記事では、12年かけてたどり着いた私のルーティンを、失敗談も込みで書いていきます。まずは、その失敗談からです。

まず白状します。朝型は失敗しました

勉強法の本を読むと、たいてい「朝の時間を活用しよう」と書いてあります。夜より頭が冴えている、誰にも邪魔されない、続けやすい。理屈は完璧です。私も素直に信じて、出勤前の早朝に勉強することにしました。

ところが、です。私が早起きすると、なぜか子どもたちも早起きするのです。

足音を忍ばせて起きても、電気を最小限にしても、気配を察知したかのように起きてくる。そして当然のように活動を始める。こうなるともう勉強どころではありません。早朝の静かな勉強タイムのはずが、いつもより早く始まる賑やかな朝になっただけでした。

何度か試して、悟りました。我が家に「誰にも邪魔されない朝」は存在しない。私の朝型チャレンジは、こうしてあっさり幕を閉じました。子どもたちのセンサーの感度だけは、いまだに謎です。

たどり着いた答え:家族が寝たあとの「夜型ルーティン」

朝がだめなら、夜しかありません。試行錯誤の末に落ち着いた、通常期の平日ルーティンがこちらです。

⏰ 通常期・平日のタイムライン

  • 〜20時頃 夜ご飯と片付け。ここまでは家族の時間
  • 20時過ぎ〜21時半 勉強(第1部)。家族それぞれが好きなことをやる自由時間。この間に家族が順番にお風呂に入っていく
  • 21時半〜22時 最後に自分がお風呂へ。ついでにお風呂掃除。上がる頃には家族は就寝
  • 22時〜24時 勉強(第2部・本番)。家中が静かになってから、腰を据えて勉強

ポイントは、家族の生活リズムに逆らわないことでした。20時過ぎからの時間帯は、家族それぞれが好きなことをして過ごす自由時間です。この「みんなが自分のことをやっている時間」なら、私が机に向かっても誰の邪魔にもなりません。

そして家族が寝静まった22時から24時が、本番の勉強時間です。朝と違って、夜は誰も起きてきません。静けさを求めて早朝に行った私を裏切った子どもたちも、夜はぐっすりです。

これに加えて、職場の昼休みも勉強に充てていました。短い時間ですが、暗記ものや過去問1問など、細切れでもやれることは意外とあります。

通常期の勉強時間を数字にすると

通常期の勉強時間

平日3時間 × 5日 + 休日2.5時間 × 2日

週 約20時間

平日は夜の2部構成と昼休みを合わせて約3時間。休日は家族との時間を優先しつつ2.5時間ほど。合計で週20時間前後です。多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだと思いますが、私にとってはこれが「生活を壊さずに続けられる上限」でした。

直前期(二次試験3ヶ月前〜)は総力戦でした

ただし、これはあくまで通常期の話です。二次試験の3ヶ月前くらいになると、焦りが襲ってきます。「このままでは間に合わないのでは」という例のアレです。ここからは、なりふり構わぬ総力戦に切り替わります。

まず平日の夜。24時までだった勉強を、25時——つまり深夜1時まで延長しました。さらに、寝ている間も論説問題の音声を流し続けました。このあたりの鬼気迫る様子は合格体験記に詳しく書いたので、よければそちらもどうぞ。自分の声で録音した過去問を、就寝中もイヤホンで聴き続けるのです。この音声勉強法と、寝ながら使うイヤホン探しの話は別の記事にまとめました。効果のほどは分かりませんが、当時はそこまでやらないと不安でした。

休日は、家族が1階のリビングで過ごす中、1人で2階にこもって勉強していました。お出かけは、家族に愛想を尽かされない程度に、季節の行事などをたまに。ありがたかったのは、家族が気を使って、私を家に残して出かけてくれたことです。その間は誰にも気兼ねなく勉強できました。感謝しかありません。

移動時間も無駄にしませんでした。自転車通勤の間は、録音した音声で耳から勉強。職場でも、仕事の合間を縫って勉強していました。応援してくれる同僚もいましたし、白い目で見ていた人も、たぶんいたと思います。でも、気にしてはいられませんでした。ただし、周りに迷惑をかけないように、仕事でやるべきことはしっかりやる。そこだけは崩さないと決めていました。

直前期の数字と、大事なフォロー

直前期の勉強時間

平日6時間 × 5日 + 休日10時間 × 2日

週 約50時間

週50時間。書いていて自分でも引くような数字です。だからこそ、これを読んだあなたに、必ず伝えたいことがあります。

この数字を、真に受けないでください
週50時間は、受験12年目・二次試験直前期という極限状態の話です。最初からこの量は必要ありませんし、いきなりやろうとすれば、ほぼ確実に身体か生活のどちらかが壊れます。まずは週に数時間でも、自分が続けられる量から始めてください。積み重なった時間は、裏切りません。

そもそも私が12年もかかったのは、効率のいい勉強をしていなかったからでもあります。時間の長さは、あくまで私の場合の記録として受け取ってもらえたらと思います。ちなみに、そんな非効率な12年をなぜ続けられたのかについては、別の記事で正直に書いています。立派な理由はひとつも出てきません。

まとめ:正解のルーティンは、人の数だけある

朝型に挑戦して失敗し、夜型に落ち着いた私の例からも分かるとおり、勉強時間の作り方に万人共通の正解はありません。本に書いてある理想のルーティンより、自分の生活と家族のリズムに合った「続けられる形」のほうが、ずっと強いです。

大事なのは、1日の長さではなく、やめずに続くことでした。週20時間の通常期が何年も続いたから、最後の3ヶ月の総力戦に耐える土台ができていたのだと、いまは思います。

あなたの生活の中にも、まだ気づいていないスキマがきっとあります。朝がだめなら夜、夜がだめなら昼休み。いろいろ試して、自分だけの「続けられる形」を見つけてください。それが、遠回りに見えて一番の近道だと、12年かけた私が保証します。

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